阿部将一のブログ

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【大号泣】寺地拳四朗vs京口紘人で学んだ"美しさ"

昨日2002年11月1日(火)、ボクシングのWBCWBAスーパー世界ライトフライ級タイトルマッチが行われ、WBC王者・寺地拳四朗選手(30)とWBAスーパー王者・京口紘人選手(28)が対戦しました!

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失礼ながら、ボクシング観戦初心者の僕はこの2人をまったく知りませんでした。京口選手についてはYouTubeをやってるボクシングの王者としか知らず、寺地選手に関しては名前も初めて知りました。2人の試合も当然見たことなかったです。ただし、日本人同士の王者対決が行われるってことだけは知ってました。

正直なところ、この試合を見る予定はなかったです。でも、昨日は予定もなかったし、元々加入しているAmazonプライムビデオで見れるということで見てみることにしました。そして何より、最近のボクシングの試合には感動させられっぱなしなので、その期待感がありました。村田諒太vsゴロフキン、那須川天心vs武尊(これはキックボクシング)、井上尚弥vsドネア2、朝倉未来vsメイウェザーなどなどです。

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格闘技素人の僕としては、最近、ボクシングって面白いなと思うようなってきました。そうなった理由の一つはAmazonプライムWOWOWなどの自分が入っている配信サービスで気軽に見れるというのが大きいと思います。

「見れば面白いのに接点がない」というのは、どのカルチャーにも大きな痛手です。どんなに面白くても、どんなに素晴らしくても知られなければ意味がありません。

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天心vs武尊が試合直前でテレビでの放送が無くなり、天心が「たまたま見た試合で人生が変わる人もいるので、なんとかテレビ放送してください!」と言って、テレビ放送を最後まで望んだのはそういうことだと思います。

昔はテレビで放送していたJリーグやアニメ、F1などのカルチャーをたまたま見て好きになった人も多いはずです。ネットの時代とはいえ、まだまだテレビの影響力は大きいですからね。テレビのような無料で見れる敷居の低いプラットフォームはそういったカルチャーを育てる力がありますYouTubeも無料で見れますが見るカルチャーが細分化されゃうし、自分が好きなジャンルしか見なくなると思います。しかしテレビはテレビ局が選んだものを良くも悪くも見させられることになります。その強制力によって偶然の出会い、いわゆるセレンディピティが生まれることがあり、その結果、自分が知らなかった「自分にとって重要なもの」に出会う可能性があります。

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そう考えると、Amazonプライムビデオがボクシングを配信する意味はすごくあります。Amazonプライムビデオは、多くの世帯が利用している配送サービスのAmazonプライムに加入すれば見れるから、多くの世帯でプライムビデオも見れることになります。実際、僕はAmazonプライムに加入してるから、ついでに寺地vs京口を見ようと思ったわけですからね。

んで、寺地vs京口です。ボクシングど素人の僕はこの2人をまったく知らなかったので、良い試合が観れるとはまったく思ってませんでした。ところがどっこい、とんでもない試合でした!

寺地選手を初めて見た僕は「白くて綺麗な肌してるなあ…」なんて、しょうもないことを考えてたんですが、リングが鳴り試合が始まると、寺地選手のラッシュが始まりました!「え?最初からこんなにラッシュすんの?しかもガード下げてるし!」といっきに興味津々になるワイ😳 

寺地選手がずっとラッシュをし続けて圧倒的な展開です。しかし、京口選手もクリーンヒットをあまり与えず耐えます。とはいえ、これだけの手数を受けていてはダメージがあるはず。しかし、この時の僕の目には京口選手にはそれほどダメージがないように見えました。しかし、その時は訪れます。

5R、寺地選手のストレートを受けた京口選手がダウンしてしまいます!しかし、この時はそれほどダメージがないように見えたし、京口選手の表情もまだいけそうな感じがしてました。そしてこの試合で最もすごいのが、このラウンドの終盤です!

ここまでずっと打たれ続け、ダウンも奪われた京口選手がラッシュを始めたのです!しかも、ダウンしたのはこの5Rなのに!

これには会場も大盛り上がりだし、僕自身も「わー!」と言いいながら拍手を連発してました!

 

↓その時の僕のツイート!

ラッシュで寺地選手をコーナーに追い詰める京口選手!しかし、寺地選手もクリーンヒットを打たせずかわします!そして最後はもたれるように2人が倒れてラッシュは終了。

なんて光景なんだ!僕は耐えるとか、頑張るという言葉が嫌いです。そんなものを美学とは思いたくない。しかし、この試合で見せた京口選手の耐える姿、いや、耐えるというより、この反撃の瞬間を待っていたのかもしれないな。この京口選手の姿には泣いてしまった。

そんな激闘の5Rのあと、6Rはお互いとも体力を整えるようなラウンドで、そして7Rで決着がつきました…

寺地選手のパンチを受け続けた京口選手がロープに倒れかかり、レフリーがストップ。京口選手はクリーンヒットを受けたわけじゃないけど、その倒れ方は「もう試合はできないな」と思わせるには十分な倒れ方でした。試合全体を見れば寺地選手の圧勝でした。

京口選手は負けましたが、ダウンした5Rにラッシュをしかけ、寺地選手を追い詰めました。

試合後、彼は「やりきった」と答えています。リングの上で彼は命を燃やし、輝いていました。彼はこのリングで自分が生まれた意味、生きている意味を見つけたようでした。これほど美しいものはないと思います。

人はなぜこの世に生まれ、なぜ死ぬのか?それは誰にも分かりません。だから、自分で生まれた意味、生きる意味を見つけないといけません。京口選手がこの試合で生きる意味を見つけたかは分かりませんが、人間が最も輝く瞬間は生きる意味を見つけている瞬間で、それは最も美しいものだと思います。

これはスポーツでも、ビジネスでも、恋愛でも、なんでも同じです。「この世に生まれてきて良かった!」「これが私の人生だ!」と思える瞬間こそ、その人間が最も輝く時です!この試合の京口選手は間違いなく輝いていました!負けたことは残念だけど、勝ち負けよりも素晴らしいものを見たと思います。京口選手は自分が生きている証明をリングに間違いなく残しました。

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そして、スポーツは残酷です。必ず敗者が生まれます。勝者は1人しかいません。スポーツやビジネスは結果がすべてです。だから結果を追い求めるべきなんです。

この試合の寺地選手のように圧倒的な才能は強い残虐性を持っています。試合直後の寺地選手は「ヒヤッとしました!焦りましたけど、勉強になりました!」と軽やかに語ってましたw まだまだ余裕がありそうです。僕はまったく知りませんでしたが、寺地選手って、すげー強いんすねw 今後も寺地選手の試合を見てみたいと思いました。もちろん京口選手もです!

そして前から思ってたんですけど、ボクシングって面白い!ぶっちゃけ、人類最強の人間は総合格闘家だと思うんです。だって、キックも寝技もありなんだから。ただ単純に最強を追い求めるなら総合格闘技を見ればいい。

でも、総合格闘技の試合はボクシングほどの感動はないです。総合格闘技の試合で興奮することはあっても、ボクシングほど心から感動して涙することはないです。なんででしょう?ボクシングは蹴りもできず、寝技もできず制約の多い格闘技なのに。

f:id:shoichi_abe1024:20221102231337j:image(村田選手のボクシング愛が詰まった解説が僕は大好きですw)

ボクシングが人々を強く感動させる理由の一つは「美しさ」なんでしょう。井上尚弥選手のような1発、もしくはコンビネーションで相手を倒す美しさ。ゴロフキン戦で見せた村田諒太選手のような対戦相手のパンチを受け続けて耐える美しさ。その美しさ、人間という生物の美しさをボクシングは分かりやすく見せてくれます。ボクシング映画『ロッキー』で感動するのも耐える美しさ、自分が生きていることを証明しようとする主人公を描いているからだもん。

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総合格闘技だと寝技があるんで、逆にそれが見ため的に感動を損なっているのかもしれません(もちろん、寝技の美しさもあると思いますが素人的な観点で述べています)。

とにもかくにも、ボクシングはあまりにも美しいスポーツです!人間という生き物の美しさが凝縮されるスポーツです。これからもできるだけボクシングを見ていこうと思います!

 

おわり。

 

↓僕の中で最高のボクシング&人生漫画です。割と危険な作品ですw

↓人間の美しさが分かる本です

↓ボクシングのすべてが詰まっている伝説の映画です。数々の制作秘話もWikipediaで読んでみてください!