阿部将一のブログ

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『チ。』という、ものすごい漫画に出会った。

すごい漫画を読んだ。

 

『チ。―地球の運動について―』

たまに、ものすごい漫画に出会うことがあるけど、『チ。』 はまさにそれだった。

作品の概要はこうだ。

 

“「15世紀のヨーロッパを舞台に、 禁じられた地動説を命がけで研究する人間たちの生き様と信念を描 いた」フィクション作品”

 

ちなみにタイトルの「チ」とは、地動説の「チ」であり、命の「チ」(血)であり、知識や知恵の「チ」のことである(たぶん)。

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その「常識を疑い、真実を追い求める」 という内容は僕の好奇心をくすぐる。そして『チ。』は、 様々なランキングや賞に取り上げられていて、 アニメ化制作も決まっている話題作でもあるので、 こりゃあ読むしかないと思った。

 

“2022年6月時点で、単行本の累計発行部数は250万部を突破”

 

・「マンガ大賞」第14回(2021年)にて第2位

・「次にくるマンガ大賞2021」コミックス部門第10位

・「このマンガがすごい!2022」オトコ編 第2位

・「THE BEST MANGA 2022 このマンガを読め!」第6位

・「全国書店員が選んだおすすめコミック2022」第5位

・第26回手塚治虫文化賞 マンガ大賞

 

そういうわけで、 前から気になっていた作品なので読んでみたのだが、 とてつもなく気に入った!!

 

常識を疑い、真実を追い求めた者たち。

 

その生き様にとてつもなく感動した。

『チ。』は、宗教的な観点からも天動説が主流の時代(※ この設定については後述する)に、地動説の論理性に惹かれ、 命を懸けて信念を貫いた者たちを、 時代を越えて描いていく大河ドラマのような作品。僕は以前から「 時代や世代を越えて進んでいくストーリー」が好きで、 奴隷にされた黒人の一族を描いたアメリカの名作ドラマ「Root s」とか、日本の名作ドラマ『北の国から』 とかが好きだったりする。そんなわけで、 真実を追求するというテーマと、 世代を越えていくストーリーに僕は完全にハマってしまった。

 

※ところで、『チ。』を読み終わった後に少し調べてみたのだが、 「中世ヨーロッパでは地動説論者は弾圧されていた」 という設定は、現実にはその記録が無いらしい(Wikipedi aなどを参照)。これには少し驚いた。「 地動説は弾圧されていた」 と中学生あたりで学んだような記憶がある。 しかしそれはどうやらガリレオガリレイコペルニクスの地動説を支持して裁判にかけられた「ガリレオ裁判」の印象が強く残っているからみたいで、 多くの日本人も同じ印象なのではないか?この事実にはビックリ!

 

『チ。』の作者・魚豊さんはその勘違いを意図的に利用したらしく、

 

“魚豊は「この勘違いも面白く感じて、テーマにしたい! と思った」と語っており、本作で描かれる「 地動説への苛烈な迫害」は虚構のものである”

 

Wikipediaに載っていた。そういうこともあって、『 チ。』はフィクションとして作られている。 作品では地動説を弾圧する「キリスト教」らしき宗教を「C教」と書かれている。しかしフィクション性があるとはいえ、 当時の雰囲気や「天動説弾圧」への勘違いなど、 いろいろ学べる漫画になっている。 こういう知らなかったことや歴史を学べる漫画は好きだ。

あんまり作品について前情報があると実際に読む時の感動が薄れてしまうので内容に触れるのはこの辺でやめることにして、『チ。』 に出てきた「真実を追い求める者の魂を揺さぶる数々の名言」 の中から、僕が特に好きな言葉をいくつか紹介したいと思う。

 

「この世は、最低と言うには魅力的すぎる。」

 

「自らが間違っている可能性を肯定する姿勢が、 学術とか研究には大切なんじゃないか?」

 

「本を読め。物知りになるためじゃない。考えるためだ。一見、 無関係な情報と情報の間に関わりを見つけ出せ。 ただの情報を使える知識に変えるためだ。その過程に知性が宿る。 」

 

「神がこの世界を創り、人はそれを知りたいと願った。 これ以上に尊い欲望を僕は知らない。」

 
「身体と魂、理性と信仰、哲学と神学、疑うことと信じること。 これらの矛盾は両立する。なぜか?それが人間だからです。」

そんなわけで漫画『チ。―地球の運動について―』の紹介でした。 アニメ化するとのことで、世界中に見てほしいけど、 名前は伏せてるものの、 キリスト教が悪役になっている作品が海外でウケるのだろうか? 批判されないだろうか?と、とても不安です笑。そして漫画は60話くらいで、単行本は全8巻と割と短くてすぐに読めるし、すでに完結してるのでイッキに最後まで楽しめます。 終わり方もさりげなくて好きです!とにかくオススメの作品です。

 

〈おまけ〉

そのほかに、魂が揺さぶられる、人生の糧になるオススメの漫画を紹介します!

 

サンクチュアリ

2人の幼馴染が政治の世界と極道の世界に入り、日本を変えようとするアツすぎる漢漫画。ちなみに、実在するサンクチュアリ出版は、この漫画に影響を受けた創業者によって名付けられた会社。

サラリーマン金太郎

マジ学ぶことが多すぎる。言わずと知れた漢漫画。

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『宮本から君へ』

知る人ぞ知る、カリスマ漫画家・新井英樹さんの初期作品。僕の人生を大きく変えた傑作!営業サラリーマンとしても、人間としても未熟だった宮本が、不器用ながらも成長していく作品。池松壮亮さん、蒼井優さん出演でドラマ化、映画化済み。

 

おわり。